大河ドラマ「麒麟がくる」にも登場する松永久秀。ドラマの中では、個性派俳優の吉田剛太郎さんが演じていました。
久秀と言えば、高級茶器を所望していることでも有名です。
そこで今回は、久秀が大事にしていた、二つの茶器について紹介しましょう。
茶器の収集家・松永久秀
ここでは、下記の2項目についてまとめました。
(1)その1、九十九髪茄子(つくもなす)
(2)その2、古天明平蜘蛛(こてんみょうひらぐも)
(1)その1、九十九髪茄子(つくもなす)
(画像はイメージです)
九十九髪茄子とは、唐物の茶入れのこと。室町幕府3代将軍・足利義満から、代々足利家に引き継がれています。
後に室町幕府の茶人、村田珠光(むらたじゅこう)の手に渡り、珠光が99貫で購入。
これにちなんで、九十九髪茄子と命名されました。それを久秀が1千貫で買い取ったと言われています。
ちなみに1千貫とは、現在の価格にすると、1億円以上。
(2)その2、古天明平蜘蛛(こてんみょうひらぐも)
(画像はイメージです)
古天明平蜘蛛は、秀久が生涯手放すことがなかった茶釜です。
蜘蛛が這いつくばっているような、低く平らな形をしていたことで名付けられました。
久秀は、この平蜘蛛に火薬を入れて爆死したと言われています(諸説あり)
しかし、「麒麟がくる」の久秀は、最新の研究に基づき、自害と言う形で終わっていました。
織田信長も欲しがった平蜘蛛。
松永久秀が、織田信長を二度も裏切ったことは有名な話。
以前、九十九髪茄子は久秀から信長に献上されています。
信長は、信貴山城(しぎさんじょう)に籠城する久秀に、平蜘蛛を献上するなら許すと忠告しますが、久秀は断固としてそれを拒否。
信長も茶器のコレクターとして有名でしたから、平蜘蛛がよほど欲しかったのでしょう。
しかし、久秀がこの平蜘蛛を手放す事はありませんでした。
茶器の魅力に取り憑かれた久秀と信長。二人にはどこか通じるものがあったのかもしれませんね。