セブンペイ3か月でサービス終了へ。ほかの決済アプリは安全か?
セブンペイが開始わずか3か月でサービスの終了を迎えた。
いったいなぜ大手が開発した決済アプリケーションが
このような無残な結末をむかえてしまったのだろうか。
決済アプリケーションの罠
昨年「paypay」が行った大胆な現金還元キャンペーンで
一気に注目を浴びることとなった決済アプリケーション
私たちはその利便さにばかり注目しており、
肝心な「セキュリティ」についてはあまり着目していなかった。
みなさんは決済アプリケーションとクレジットカードの違いはわかるだろうか?
物理的な違いは決済方法である。
クレジットカードは大半がカードであるが
決済アプリケーションはスマホなどの端末にバーコードを表示させPOS(レジ)でそのバーコードを読み取ることで決済を行うというところ。
ただしどちらも支払うという行為は同じであるため
多くの人々が「クレジットカードのようなもの」と認識して使用をしていた。
しかしクレジットカードと決済アプリケーションでもっとも大きな違いは以下の点である。
”ほとんどの決済アプリケーションは不正利用された場合の補償を一切行っていない”のである。
クレジットカードのセキュリティの高さ故
私たちはいつの間にかシステムを過剰に信用し、不正利用などよっぽどなことがないと起こりえないと勝手に判断してしまっていた。
なぜ決済アプリケーションでは不正利用された保障をしていないのだろうか。
なぜクレジットカードは不正利用された保障をしているのだろうか。
理由は明白である。
クレジットカードは非常に厳重なセキュリティ対策を行っているため、不正利用された際の補償を行える。が、
逆に決済アプリケーションは確実なセキュリティ対策を行うことが非常に難しいため、不正利用された際の補償を行っていないのである。
このセキュリティに関する問題こそ
今回セブンペイが撤退に至った理由の1つである。
競合他社の状況は
セブン&アイが運営するコンビニエンスストア「セブンイレブン」
他社の「ローソン」や「ファミリーマート」はセブンイレブンと同時期(2019年7月1日)にスマホ決済サービスを始めているため、コンビニエンス業界でのキャッシュレス化という観点でセブンイレブンは大きな失速をしたことになる。
ここからの立て直しは非常に困難である。
セキュリティの脆弱性を懸念し被害が拡大する前にサービス終了の決断を下したことが英断であったと語り継がれるように、ここからの戦略の見直しが非常に重要となるだろう。