前回のあらすじ⇨(1)戦国時代の残酷な処刑法「蛇責め」とは?加賀の大名・前田利常が嫁の乳母に実行!
徳川家康の孫、珠姫と結婚した前田利常。 政略結婚で結ばれた二人でしたが、仲睦まじく子宝にも恵まれます。
ところが、徳川家と前田家の確執は根深いものがありました。
やがて、この確執が後に利常と珠姫の運命を変えることになるのです。
珠姫の乳母の存在
ここでは、下記の2項目についてまとめました。
(1)珠姫と会わせない乳母
(2)蛇責めを決行
珠姫と会わせない乳母
徳川にしてみれば、前田家は外様大名。 (※外様とは、関ヶ原の合戦以後家臣になったこと)
しかし、加賀百万石の前田家は、脅威的であり邪魔な存在であったのかもしれません。
そのような確執もあり、幕府の内情が珠姫から漏れることを恐れた乳母は、二人を会わせないよう画策。
珠姫が五女の夏姫を出産後、産後の肥立が悪いことを理由に、利常と引き離そうとしたのです。
蛇責めを決行
珠姫は、利常が自分に会うことを拒否していると勘違いし、憔悴したまま24歳で亡くなります。
珠姫が亡くなる直前に、乳母の企てを偶然聞いてしまい、遺言書にしたためました。
この事実を知った利常は激怒し、徳川方から乳母の処刑の許しを得ます。
こうして、蛇責めの刑は実行されました。
残酷な蛇責めの方法とは
まず、無数の蛇を入れた壺や桶などに処刑する人間をいれます。
そして、蓋をして外から棒などで叩き壺や桶を刺激。
中の蛇は驚いて暴れ出し、人間に噛みつきます。
更に蛇は、穴に入り込む習性があるため、人間の口や鼻、肛門などから体内に侵入。
人間が、蛇を取り出そうとしても鱗が引っかかって取れません。
体内の蛇は窒息寸前になり、内臓を食い破って外に出ようともがきます。
絶滅した人間の亡骸は、骨だけの変わり果てた姿に・・
このような、残酷で酷い処刑を実行した前田利常。
珠姫を想う気持ちが、乳母に対しての憎しみとなってしまったのでしょうか。